はじめに おさらい

松かさ

 

久しぶりの更新です。まずはおさらい。

 

日本酒ってなあに?その1では、日本酒の定義を確認しました。

 

日本酒には2つの定義がある。

1.税法上の酒としての日本酒

2.日本民族固有の酒としての日本酒

 

1の税法上の日本酒は酒税法を見れば良いので、2を掘り下げようということで、

日本酒ってなあに?その2では、日本民族とは何かを確認しました。

 

日本民族(日本人)とは

・出生の時に父または母が日本国民であること

・日本の伝統文化(天皇皇后両陛下が継承する文化)のもと、各々の地域の風習を有する人

 

日本酒ってなあに?1と2を合わせると

 

日本酒の定義

1.税法上の酒としての日本酒

2.日本酒とは、日本人を祖先にもち、日本の伝統文化と風習を有する人たちの酒。

 

こういう事になりましたね。

日本という言葉がいっぱい出てくるので今回は日本について考えましょう。

 

日本はいつから日本?

 

日本という言葉を使う時、「日本という土地」と「日本国」とを指す場合の2パターンありますね。

 

それぞれが始まったタイミングは以下の通り。

 

1,日本

日本ホモ

約38000年前、ホモサピエンスが日本列島に定住してから

 

2,日本国

国旗天皇

 

1,紀元前600年代の弥生時代、初代天皇である神武天皇から。

2,西暦600年代の飛鳥時代、日本という名称が正式に出来た時。

 

1の初代天皇である神武天皇は古事記で神話になっているのであやふやです。

2の飛鳥時代には日本という表記が見られるようです。

大化の改新の孝徳天皇、天智天皇やその後の天武天皇あたりですね。

1も2も現代の天皇陛下のルーツなので、どちらも正しいと言えばそうですね。

ちなみに旗日の建国記念の日は神武天皇の紀元前660年2月11日が採用されています。

 

神武天皇…日本国を造った人のルーツ

飛鳥時代…日本が表記される

 

しかしながら1から2まで3万7500年。途方も無い時間がありますね…。

 

ともかく、流れとしては以下のような感じ。

 

旧石器時代

石器

約3万8000年前にホモサピエンスが現在の日本列島になる場所にたどり着く。

 

縄文時代

縄文

土器、集落が各地にできて定住するようになる。

 

弥生時代

稲作

3000年前には大陸から渡来人が来日。渡来人が稲の水耕栽培、織物や製鉄、酒造りなどの大陸技術を縄文人に伝える。

渡来人と混血し、群れが大規模化し、豪族化していく。

 

古墳時代

古墳

王の墓、古墳が作られるようになる。

日本原住民(縄文人)、渡来人、朝鮮人の豪族が入り混じって仲良くなったり戦争したりの状態。

その内容は古事記で神話化されてしまい、史実は不明。

 

飛鳥時代

飛鳥

日本国と日本人の記載。

戦いの末に神武天皇の子孫であり現在の天皇家の元となる一族が勝利?飛鳥に宮都を置く。

 

年表

 

日本国と日本民族は飛鳥時代に定められた。

日本民族固有の酒である酒が日本酒であるならば、日本酒は飛鳥時代には誕生したと言えるかもしれません。

天皇家の始まりが神武天皇なので弥生時代から日本国ができているとも言えます。

 

ではまとめ。

 

日本はいつから日本?

1,日本…約38000年前、ホモサピエンスが日本列島に定住してから

2,紀元前600年代の弥生時代、初代天皇である神武天皇から。

3,西暦600年代の飛鳥時代、日本という名称が正式に出来た時。

 

 

日本の食べ物はお酒の原料

 

◎旧石器・縄文時代の酒

上記の通り、ホモサピエンスは約3万8000年前に日本の地に到達したと言われています。

それから日本に稲作(稲の水耕栽培)が伝わるまでの間の3万5000年、古代の人は何を食べて何で酒を造っていたのでしょうか。

食べ物がわかれば酒がわかる。見ていきましょう。

 

木の実木の実

よく知られているように、旧石器・縄文期の食料ベースは狩猟採集ですね。

狩猟採集をベースに縄文中後期にはトチ、クリなどの意図的な照葉樹の栽培がはじまり、

焼畑によるイモ類、穀物(雑穀類)の栽培が始まっていたと考えられています。

日本では6000年前のイネのプラントオパールが発見されていることから、この穀物の中にはコメも入っていたと考えられます。

 

はちみつ

 

ホモサピエンスは糖分があれば酒を作り出せることを旧石器時代から知っていました。

その代表が蜂蜜から造るられるミードと果物の猿酒ですね。

これらは1万年前には作られていたと考えられており、石器で木をくり抜いて器にすることを覚えた頃には間違いなく酒は存在しています。

糖分を器に入れて放おっておけば酒になりますからね。

穀物(デンプン)も唾液で糖化できるし、穀物を水に浸せばカビが生えて麹になるので、米がなくても穀物があればどんなに昔でも酒は造れます。

 

旧石器・縄文時代のおもな酒の原料

旧石器時代…はちみつ・果物

縄文時代…はちみつ・果物・木の実・穀物・イモ類

 

◎弥生時代の酒の原料

稲作

弥生時代以降の酒の原料の代表は言うまでもなく米ですね。

大陸からの渡来人によりイネの水耕栽培が伝わり、米の生産量が飛躍的に上がります。もちろんイモや穀物も並行してつくっています。

 

同時に米を使った麹、鉄の農機具、織物などなどありとあらゆる道具と技術が持ち込まれます。

今までの狩猟採集と焼畑栽培分の食料に加え、イネの水耕栽培で保存可能な食料が格段に増えて人口が増加。

それに伴う道具や新技術の効果で人と物の流れが一気に加速します。

渡来人との混和も進み、村が社会化して豪族が誕生していき、大きな争いも生まれるようになりました。

 

渡来人が頻繁に日本に来るようになった約3000年~2500年前、中国はバリバリの戦国時代で覇権争いが続いている状況です。

発展途上国に技術介入して利権を得る現代の先進国と同じように、日本は大陸系の勢力に狙われている状況になっていたのです。

 

始皇帝

縄文後期から弥生時代の日本は、大陸からの技術介入で狩猟採集民から農耕民族への転換期を促されている状況だったんですね。

その過程で人が増えて国ができて、争いによる吸収合併を繰り返し、縄文人と渡来人の混血が進んでいき、現在の日本人のベースが出来たことが容易に想像できます。

 

稲作や融和を拒否した集団は、サンカ、マタギといった山の人になったり、北海道や島々に移動したも言われています。

縄文系はヒエで酒を作るので、ヒエの酒を造る民族を線で結ぶと縄文人の足跡をたどれます。

こういった山の人も戦争の徴兵制であぶり出されるまではかなりの数が残っていたみたいですね。

 

土地と食料と人の多さが国の強さですから、水耕栽培できる米は重要視され、他の作物よりも増えていきます。

収集や焼畑で採取される穀物よりも、水耕栽培で収量が安定している米が酒の原料とされたことは容易に想像できますね。

 

弥生時代の酒の原料

イネ(米)

 

 

まとめ

 

日本酒の定義

1.税法上の酒としての日本酒(米、米こうじ、水を原料として発酵させて濾したもの)

2.日本酒とは、日本人を祖先にもち、日本の伝統文化と風習を有する人たちの酒。

 

日本はいつから日本?

1,約38000年前の旧石器時代、ホモサピエンスが日本列島に定住してから

2,紀元前600年代の弥生時代、初代天皇である神武天皇から。

3,西暦600年代の飛鳥時代、日本という名称が正式に出来た時。

 

各時代の主な酒の原料

旧石器時代…はちみつ・果物

縄文時代…はちみつ・果物・木の実・穀物・イモ類

弥生時代以降…米

 

 

まとめてみると、水耕栽培で米を作り出してからが日本国という解釈でも良さそうですね。

 

ということで、

日本酒の定義が完成しました。

 

日本酒の定義

1.税法上の酒としての日本酒(米、米こうじ、水を原料として発酵させて濾したもの)

2.日本酒とは、日本人を祖先にもち、日本の伝統文化と風習を有する人たちの酒。

3.日本とはイネの水耕栽培が始まってからの日本国のことを指す。

 

 

いかがだったでしょうか。

これは私の答えなので、あなたの答えはまた別にあるのかもしれませんね。

ぜひあなたの日本酒の定義を考えてみて下さい。

 

次回は、米と日本民族の関わりがどうやって文化となったのかを見ていきましょう。

 

日本酒ってなあに?4 人はなぜ酒をつくるのか

 

 

2021.6.24 小島達也

 

余談

今回の内容と同じような話で、日本酒発祥の地はどこ?という議論がありますね。

現在、日本酒発祥の地として3ヶ所が名乗りを上げています。

 

地名と根拠。

 

1,島根県出雲 

酒造りが伝わった最初の土地だから。古事記に書いてあるから。

 

2,奈良県飛鳥 

日本国が奈良で始まったから。

 

3,兵庫県伊丹

今の清酒のような透明な酒の製造技術は兵庫県伊丹の発祥だから。

 

 

じつはどれも正解。

 

正解

日本酒の定義によって正解が変わります。

 

日本の土地で最初に造られた米の酒が日本酒→出雲

日本国で造られた酒が日本酒→奈良

透明な清酒が日本酒→伊丹

 

個人的には日本酒の起源は大陸(後の中国)で日本酒発祥は奈良です。

みんなで仲良くやりましょう。