純米にごり 五百万石 白ラベル R1BY

#Concept
【R1BY】
1BYでは澄み酒が速醸の7号酵母、にごりが速醸の6号酵母です。にごり部分は、二度漉ししています。
にごりには麹が大量に含まれるのですが、だからといって重さはなく、綺麗さ、吟味、酸、三日麹の余韻と、とてもバランスの良い純米にごりとなっています。
今回はにごりの部分に速醸6号酵母を使うことで従来のものより旨みとリッチ感、旨みの凝縮感が出ているように思います。
冷酒、常温、燗酒と幅広くお使いいただけると思います。
以下、五百万石 純米吟醸と共通
お世話になります。杜氏の小島です。この製品(五百万石 純米吟醸・純米にごり)は弊社の蔵人である上山直志に責任醸造させた酒です。上山は千代むすび酒造、久米桜酒造で経験があり、天穏と合わせて約5年の酒造りをしています。
責任醸造させた理由としては、上山に熱意と再現可能な技術があることはもちろん、山陰吟醸造りは誰にでも継承可能であることの証明、製造品質担保のリスクヘッジ、造り手が変わることでの多様性の模索、杜氏の負担軽減など様々な面において、天穏の酒質向上と発展につながる先々のアドバンテージが強いと判断したためです。
天穏として皆様にご紹介できるレベルの酒質であると私が責任をもって保証いたします。
付け加えると、長崎杜氏、坂本杜氏が逝去された現在、山陰吟醸の担い手は私ただ一人となっています。
そんな中、新たな山陰吟醸の担い手として立ち上がった上山のこの想いのある吟醸酒を皆様に感じていただけたらと思います。
上山はおそらく坂本杜氏寄りの力のある吟醸酒が得意になると思います。楽しみです。
■醸造担当 蔵人 上山直志より
10月の案内を担当します、蔵人の上山と申します。なぜ、私が案内するかと申しますと、今回ご案内する「天穏 純米吟醸 五百万石」、「天穏 純米にごり」はR1BYにおいて製造を任せてもらえたからです。
そもそも、私がここ板倉酒造に入ったのは、山陰に伝わる正統的な吟醸造りを学ぶ為であります。以前の蔵で教科書的に参考にしていた、小穴富司雄『経済と吟醸 酒造要訣』(昭和26年)の中で繰り返し述べられる吟醸造りへ次第に傾倒していき、その中で小島杜氏の醸す吟醸酒を飲む機会があり、これこそが求めている酒造りなのではないかと思い至り、当蔵へ移って参りました。
幸いにも二造り目にして醸造を任せていただき今回のリリースへと至りました。
小島杜氏が提唱する山陰吟醸造りとは、ここ山陰の地に代々伝わる吟醸造りをベースとしつつ独自の理論で発展・展開するものです。
私としてはまず、この技術体系を継承することを第一の目標として天穏の酒造りに携わっています。
もちろん、ただコピーするのではなく自分の中で咀嚼・再構築し、体系立てることで次の世代に繋ぐ役割を果たせればと考えています。
日本酒が素朴にして比較的簡素ながらも飽きがこないのは、100年単位の技術の工夫と洗練ゆえのものであるからと考えます。
そして同一の素材・同一の製法で造ってもやはり造り手の個性・性格的なものが反映されるのか、小島杜氏の吟醸酒とは一味違ったものが出来上がったのではないかと思います。
2BYにおいても山陰吟醸造りをより洗練させ、さらなる技術的向上をはかり、目指す酒質へと深化させていきます。
今後の天穏ともども、お付き合いくださいますよう、よろしくお願い致します。
#Tasting
醸造担当 上山のテイスティングコメント
香り…米麹とにごりからくる甘い香り
味わい…なめらかな舌触り、落ち着いた米麹の旨み、吟味、早稲品種由来の苦・渋みがキレを与える。
#Information
原材料名 | 米・米こうじ |
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原料米 | 奥出雲産五百万石 |
アルコール | 15.5度 |
精米歩合 | 60% |
酵母6号+7号 日本酒度+5 酸度1.6 アミノ酸度1.2