銘柄「天穏」について 

板倉酒造 桜並木

天穏外観

 

清酒「天穏(てんおん)」の醸造元、板倉酒造は明治4年の創業。

天穏という酒名は大正5年に当家宗門である日蓮宗本山要法寺管主坂本御前より仏典の無窮天穏という言葉から命名されました。

無窮天穏とは、天が穏やかであれば窮する(困る)ことは無い、世界とその未来が平和であることを願う言葉です。

出雲の御神酒 無窮天穏 

出雲大社

天穏と大社

 

日本酒は自然や神、ご先祖様からの授かりものであるお米に対して、豊穣と感謝の祈りを捧げるために造られるものです。

人々の祈りが込められたそのお酒は「御神酒(おみき)」と呼ばれ日本人が自然や神に対して捧げる最上の御供物とされてきました。

私たちは御神酒こそが天穏・無窮天穏の目指す姿であると考えます。

天穏・無窮天穏は、清らかで優しい穏やかな酒質を追求し、飲む人の心を穏やかにするような御神酒を造りたいと思います。

私たち日本人の大切な行事において、その土地の風土と歴史が注がれた出雲の御神酒、天穏をお使いいただければと思います。

清らかで優しい味わい
飲んだ人の心を穏やかにする出雲杜氏の山陰吟醸造り

天穏集合

天穏は御神酒のような清らかで優しい味わいを造るため、伝統的な出雲杜氏の技法である「山陰吟醸造り」による酒造りをしています。

山陰吟醸造りとは精米した酒米の外側を酒粕に、米の内側の心白を酒にする本来の吟醸酒の製法で、精米歩合の数字以上の清らかな酒質を生み出し、多くの人に受け入れられる優しい味わいの酒になります。天穏では理想の酒質を目指すため、吟醸の表記ができない精米歩合70%の純米酒でも吟醸造りを行います。

突き破精(はぜ)三日麹

突きハゼ三日麹

突きハゼ三日麹

 

天穏の山陰吟醸に使用される米こうじは「突きハゼ三日麹」と呼ばれ、通常二日で造られる米麹を三日以上かけて製麹します。

麹の菌糸がしっかりと食い込み、清らかで滋味深く、優しい味わいと深い余韻を生み出す麹です。

この高度な製麹作業を特定名称酒の全製品を全量手造りで行っています。

蔵付酵母で醸す 無添加の生酛・山廃仕込み

もと摺り

もと摺り

 

天穏では蔵の中の乳酸菌と蔵付き酵母を取り込むことで無添加の酒を造る伝統技法の生酛・山廃造りを10年以上続けています。

生酛は強靭な酵母を生み出し、山陰吟醸造りと掛け合わせることで清らかながらも生命力あふれるお酒が出来上がります。

また酵母無添加のため、多様な酵母がブレンドされ、画一的ではない天穏でしか生まれない独自の複雑で豊かな味わいを生み出しています。

日本酒とは私たちのこと

たんぼ

 

日本酒とはなんでしょう

 

自然・生命

神・祖先・私

歴史・風土・民俗・文化

米・水

麹・酵母・乳酸菌

 

私たちの営みが1つの液体として表現されたものが日本酒なのではないでしょうか。

 

日本酒とは私たちのこと。

 

私たち板倉酒造は日本酒の純粋な姿を皆様にお伝えできるよう

様々な伝統技法や経験を駆使して天穏という御神酒を造り、この日本の地に捧げます。

 

私たちは天穏を飲んで下さる方々とこの素晴らしい日本の営みを共感しあい

同じ価値観を持つ仲間となって、新たな未来をともに創造していきたいと思います。

 

天穏が皆様の素晴らしい営みの一部となるよう願っております。

 

 

板倉酒造一同