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#Concept

【R4BY】無窮天穏 水母(くらげ) 水もと純米吟醸 佐香錦60%&五百万石60% 黒瓶1800/720

 

R4BY無窮天穏 水母(くらげ)が発売です。コンセプトは天穏HPのR3BY水母よりご確認いただき、ここでは今季の製法をお伝えします。

今季の水母は、水もと×山陰吟醸の佐香錦60%2本、五百万石60%1本の合併で、そやし水の製法を新たにして開発して仕込みました。

 

今回のそやし水は、乳酸以外の有機酸を付与し、そやし水自体のクオリティを上げて、より清らかで浸透性のある酒を目指しました。

詳しい製法はまだお伝えすることが出来ませんが、効果と安全性が高く、良い成果がでていると思います。

 

従来のそやし水の有機酸組成…乳酸(強)、クエン酸、酢酸
今回のそやし水の有機酸組成…乳酸(中)、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸、酢酸

 

このように今回の製法では、そやし水にリンゴ酸やコハク酸が付与されて、爽やかで美味しいそやし水になりました。

乳酸の比率が下がることで当たりの強い酸が減り、リンゴ酸が爽やかな酸を、コハク酸が旨味や渋みのある酸を付与しています。

 

また液体での乳酸発酵したお酒(水もと・ナチュールワイン・ランビックなど)は浸透圧やphの違いからか、非常に体への浸透性が高く、冷酒や燗酒でもその特性が失われないために、どの状態でも飲み感がよくなっています

 

手術や水分補給に使われる生理食塩水と同じように、人間の体と浸透圧が近いことが飲み心地の良さに繋がるのではないかと予測されていますが、
まだその根拠はでていません。このように人の口の中の粘膜と酒との浸透圧を親しくしていくことは今後の大きな課題なのかなと感じています。

 

私が掲げている御神酒造りには「異なるものを同一にして時間と未来を創造する」という目的があります(自他や矛盾を同一にすることを縁起や直会と呼び、それに御神酒が利用された)。

 

味や香りのような嗜好的な要素を共通認識として捉え、同一にすることは難しいことです。しかし酒と人間の浸透圧を同一にしていくことは、味や香りといった嗜好を超えて、人間という大きな属性に作用し、多くの人を同一にできる広い手段なので、打率が高く、縁起の連鎖が起きる可能性が高いものとなります。

 

このように水母は浸透圧の高さで自他の境界線をなくし、同一化していく過程を体感できる酒です。かなりいい酒ができました。

どんな温度でも体感できるようになっていますので、どこがベストということなく色々と試してみていただきたいです。

飲み感を重視したいのでテイスティングはありません。


水母のような酒が、日本酒をサケに戻し、私たちを自然生命の群れに戻してくれるような気がします→もう少し知りたい方はリンクへ。

よろしくお願いいたします(杜氏・小島)。

 

 

 

【R3BY】 無窮天穏 水母(くらげ) そやし水もと純米吟醸

身体と水の境がない 私も名前も言葉もない
なにもない私は悠久の安らぎを漂う心地を知っている

山陰吟醸造り、それは人間が積み重ねてきた酒造り。
そやし水もと、それは水の中での自然の営みに任せる酒造り。

人間醸造と自然醸造の極地に近しいこの2つの概念を、私の手によって意図的に衝突させる。するとそこには人間であり、自然であり、どちらでもなく、どちらでもあるという人と自然を内包した新たな存在が誕生します。

異なる2つの概念を衝突させて意図的に矛盾をつくり、そこに縁を起こして新たな存在を産み出すいうこの手法は、意図的に奇跡(神)を起こす儀礼、すなわち縁起(えんぎ)として、古代の人々に利用されてきました(詳しくは秋にリリース予定の無窮天穏 縁起の際に)。

杜氏初年度の27BYで、山陰吟醸造りと生もと造りをかけ合わせ、御神酒を造ろうとした頃から7年が経ち、山陰吟醸はより高度に、生もとはよりアナロジーを増したそやし水もととなり、人間醸造、自然醸造それぞれの概念は一段と深まりました。

山陰吟醸とそやし水もと。この深く大きくなったそれぞれ相反する概念をムスんで縁を起こすとどうなるか。

無窮天穏 水母は「御神酒」「営み」に続く、新たなキーワード「縁起」によって造られた新たな酒、縁起的醸造法の新酒です。出雲の蔵、御神酒を造る出雲杜氏がムス匕(産霊)と縁起による本当の意味での縁結びを行うことはなかなか理にかなっていて良い気がします。

縁起的醸造法のゴールは、どちらでもあり、どちらでもない。なにもないのに、どれでもある。それは人類が求めてやまない悠久の詩になる可能性を秘めた酒だと思います。水母はそんなすべての物事に境界線のない世界をイメージして命名とラベル意匠をしました。

今後は製品を造りながら上の製品では縁起を求めていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

#Tasting

#Information

原材料名 米・米こうじ
原料米 奥出雲五百万石・佐香錦
アルコール 14.2度
精米歩合 60%

身体と水の境がない 私も名前も言葉もない
なにもない私は悠久の安らぎを漂う心地を知っている(裏ラベルより)

人と自然の境界線

私とあなたの境界線

過去と現在の未来の境界線

冷と燗、新酒と熟成、伝統と革新

日本酒の中の境界線も

身体と水の境界線も

すべての距離を曖昧にして

水母のようにただ漂うことができたなら